ヤマタネの通関業は40余年の歴史があります。グローバル化による、物流の変化とともに歩んでまいりました。
長年培った経験と実績により生まれたノウハウは、多くのお客様のご信頼を頂くのみならず、
税関からも高い評価を受けております。
お客様専属担当者がご提供する、きめ細やかなサービス、正確な申告業務により積み上げられた、
確かなコンプライアンス体制、それを裏付けるAEO認定。
年々複雑化する法制度、スピード・正確性を求められる物流、情報化社会の中で高度化するお客様のご要望、
全てにお応えし、ヤマタネ通関部門は、お客様の国際SCMの重要な一翼を担ってまいります。
当社の一貫輸送サービスを利用し、靴の東南アジアからの輸入を行うA社。
社内管理システムの更新に伴い、原価管理が厳格化。
輸入の度に、膨大なデータ入力を要求される事になった。
FOB価格、関税、評価申告価格、包括保険、通関料、ドレージetc…
毎月200オーダー以上の輸入があり、とても現在の人員では対応できない。
日々の通関業務を委託し、輸入申告に使用する課税標準、関税や通関費用を、加工して、
データで提供することを提案していたヤマタネにまず相談。
多数のお客様の多様な通関実務を取り扱うヤマタネでは、
特定顧客向けの専門メニューを多数持っており、
専用システムの開発・運用のノウハウが豊富である。
数回の細部の詰めを経て、輸入申告で使用する各項目を集計・加工し、
輸入靴1足の原価を算出する専用システムを開発。
加工した原価情報を、データで送付する事により、
お客様の社内システム入力負荷を大幅に省力化する事に成功した。
このようにヤマタネの通関部門は、お客様のご要望にあわせ、
税関申告に必要なデータを加工してお客様にお届けするサービスが可能である。
国際物流部門、情報部門を合わせ持つヤマタネならではのサービスである。
この他にも、総アイテム数が数万アイテムにもなるお客様の税番分類を
マスター化・自動化し、迅速化するプログラム、酒税の自動集計システムなど、
お客様の目線での通関サービスを提供することができる。
ヤマタネ通関部門は、貨物のセキュリティー管理とコンプライアンス(法令遵守)体制の整備を評価され、平成22年にAEO(認定通関業者)認定を受けた。
平成20年に、物流本部で既に認定を受けたAEO(特定保税承認者)承認とならび、当社の高いコンプライアンス体制で安心・確実な物流サービスをお届けすることが可能。
食品の輸入には、食品衛生法に基づき「食品等輸入届出書」を厚生労働大臣宛に提出し、
「届出済み証」が発行されてはじめて税関への輸入申告手続きが始まります。
食品輸入の最前線の2つの事例をご紹介いたします。
顧客よりチョコレート菓子の初回輸入分の通関手続きを依頼された
ヤマタネ通関事務所担当者。
食品等輸入届出書の提出に先立ち、厚労省指定検査機関での自主検査の手配を行う。CYに搬入された貨物をOLTで当社港湾倉庫に外貨搬入する手続きを取り、
ドレージの手配をする。
リーファーコンテナの輸送は、季節に応じて顧客の要望に従い手配。倉庫に着いたコンテナは時間との勝負で速やかにデバンされ、良品とリマーク品に的確に仕分けられる。
当社倉庫より「見本持ち出し許可申請書」をNACCSで申請。
合わせて通関事務所から分析機関に各種届出書類を提出、サンプリングの予約を行う。
倉庫・通関が一体となり流れ作業で進行していく。
サンプリング当日。当社保税担当者、通関担当者の立会いのもと、
確実に該当商品がサンプリングされた事を確認。
残留農薬、食品添加物、カビ毒、微生物、有害金属等のチェックを通過し、
合格となった「輸入食品等試験成績証明書」が到着した。
成績証明書の番号等を食品届に入力してNACCSで申請。届出済み証が発行され、ようやく輸入申告が開始する。
輸入申告にも最新の注意を要するのがチョコレート菓子である。
形状、製法、砂糖含有か否か、ココア含有割合(全体の重量の%か)、サイズ、パッケージ、容量が税番分類上の判断材料となり、10%~29.8%(WTO協定)と税率に大きく影響する。
顧客の事前教示、通関士による税関への事前相談、そして原料としての調整品の通関を長年行ってきた経験を駆使して、
正確な税番分類を行う。
納税手続きも同時に完了。輸入許可証がNACCSで打ち出された。
輸入許可となったチョコレート菓子はやがて出庫・配送の指示が入り
ユーザーに届けられる。
今回のユーザーは有名パティシエ。
画期的な新製品の投入にこの商品の輸入を心待ちにされていた。
このようにして、ヤマタネ通関スタッフは食のニーズを影から支えている。
今度は耐熱皿の初回輸入案件の海上輸送・輸入通関の依頼があった。
食材が直接触れるので、やはりこれも厚労省指定検査機関での自主検査の対象となる。2010年以降、先行サンプルを使っての自主検査が認められなくなった。
市場に出るものを分析検査の日数を計算して、現地で船積みが行われるよう、
お客様と当社関係各部署が一体となって、船積みスケジュールの打ち合わせを事前に綿密に行う。初輸入の耐熱皿を含むLCLは予定通りのETDで天津新港を出港した。
入港後CFSに搬入された貨物。フリータイム切れ後の保管料を計算の結果、倉庫に搬入するとかえってコスト高になる。
営業からお客様にコスト比較を提出。CFSに置いたままサンプリング検査を受ける事にした。
食品、添加物等の規格基準に加え、器具及び容器包装の規格への適合を検査され、サンプリングから5営業日後、
成績証明書を入手した。
ACFTAの特恵関税を適用するため、顧客から受け取った原産地証明書FormEの内容を通関担当者が事前に慎重に精査する。
記載ミスや漏れがあると特恵関税(無税)の適用を受ける事が出来ず、3.9%の協定関税が適用されるために事前に慎重に精査する。Form E適用品目と適用しない品目とを慎重に線引き。NACCSでの申告、書類審査の上、納税申告を終えると輸入許可になる。
大手百貨店系店舗では、同商品の陳列スペースが作られ、受け入れ態勢万全である。
CFSからのセンター納品を顧客の指示に従い手配。発売予定日の店舗では、物珍しそうに手に取る消費者たち。
この商品はアイデア商品として各メディアで紹介され、ヒット商品となった。