星峠の棚田で田植えイベントを開催しました "食"と"自然"を味わう 1 日体験
5 月 31 日(土)、新潟県十日町市にある星峠の棚田で株主の皆様向けの「田植え体験イベント」を開催しました。今回、初開催となった田植え体験イベントは、ヤマタネの株式を 1,000 株以上保有していただいている株主の方をご招待。2024 年3月末日に株主優待制度を変更してから初めての開催となりました。美しい棚田と豊かな自然に囲まれて過ごす、特別な春の 1 日になりました。
目次
ようこそ!スペシャルな「おにぎり」でお出迎え
田植え体験に向かう前に、皆さんの集合場所でおこなわれたのは"ウェルカムおにぎり"イベント。
"腹が減っては戦はできぬ"ということで、まずは腹ごしらえです。"にぎりびと"として大人気のフードコーディネーター・生活工房とうがらし代表取締役の神谷よしえさんをゲストに迎え、絶品おにぎりをふるまってもらいます。
「私が握ってお渡ししますので、手から手に伝わるおいしさを味わっていただけたらと思います。そして、今日は羽釜で炊いたお米、ガス窯で炊いたお米の順で握っていきます。最初は塩もつけないおにぎりです。お米そのものの味や香りも楽しんでくださいね」(神谷さん)

粒が立ってツヤツヤの白米が神谷さんの手でふんわりと握られ、皆さんの手へ渡されます。おにぎりを食べた皆さんからは、「わぁ~うまい!」「ホカホカのごはんは何よりもおいしい。絶品です」と感嘆の声が。
「私たちのアイデンティティは、お米なんじゃないかと勝手に言っています。私たちが元気でいられるのは、お米のおかげ。お米と向き合ってもらう機会になればいいなと思って、今日も握らせていただきました」(神谷さん)
おいしいお米で満たされたら、いよいよ田植え体験に出発です。ワクワクしながら、長靴をもってバスに乗り込みます。

笑顔と驚きに満ちた「棚田・田植え」体験!
圧巻!広がる棚田に思わず歓声も
星峠の棚田に到着すると、目の前に広がったのは圧巻の光景。実際に棚田を初めて見た参加者の方も多く、あちこちから歓声があがります。


参加者からは「天気はあいにくの小雨だけど、緑に囲まれて気持ちいい!」という声も。
レクチャーを受け、いよいよ田んぼへ

棚田は少し傾斜があるため、平地の田んぼよりも歩きにくく、体のバランスを取るのが難しいですが、それもまた貴重な体験です。はじめは戸惑い気味だった方も、だんだんとコツをつかみどんどん植えていきます。
慎重に歩きながら丁寧に植え進め、30 分ほどで田植えが完了。植え終えたあとの田んぼを見て、「自分の手で植えた」という実感が笑顔とともに広がっていきます。

水深が浅い畔に近い場所で田植えを楽しむ親子参加の方の姿も。
大切な棚田を守りたい。想いをともに――

標高の高いところにある棚田でとれるお米は、甘みが強くおいしいお米なのだそう。ですが、平地の田んぼと比べて一つ一つの面積がせまく高低差もあり、小さい機械しか入ることができず、田植えをはじめ、すべての作業に手間がかかります。そのため、棚田での稲作は効率が悪いと言われ、後継者不足もあいまって棚田でお米を育てることを断念する農家が増えているのも現実です。
美しい棚田を後世にも残したい、棚田で育てたお米"棚田米"を守りたい、という想いもヤマタネがこの田植え体験イベントの開催を決めた理由のひとつ。
「僕はもともと家が農家をやっているのですが、平地の田んぼと比べて、棚田はとくに季節を感じることができるんです。より一層、四季を味わうことができるというか。なかでも収穫時期の秋が一番好きで、夏が明けた爽快さは最高です。
ただ、その裏側には多くの苦労があるんですよね。棚田を守るために、解決すべきこともたくさんあります。まずは、今日みたいに棚田に来てもらって関心を持ってもらえたらうれしいですし、知ってもらうところから始まるのかなと思っています。」(越後妻有里山協働機構 石塚さん)

「私はこの地域に魅了されて移住してきたんです。当時は地元の皆さんがとても元気で農作業もされていました。時が流れて、後継者不足などが深刻になってきました地域内だけでは解決がむずかしい段階になってきているのが正直なところです。石塚さんも話していましたが、一人でも多くの方に知ってもらいたいのが一番ですね。今日のような田植え体験イベントも楽しんでほしいです。参加した方は感じていただけたかと思うのですが、自然に囲まれた美しい景色や、ゆったりとした雰囲気は棚田ならでは。イベントなどを通じて、棚田に興味を持っていただき、好きになってもらえたらうれしいです。」(越後妻有里山協働機構 新井さん)

棚田の魅力を「感じる」からこそ伝わるもの
初開催となった今回の田植え体験イベントは、河原田社長が温めてきた念願の企画でもあります。田植え後の河原田社長にも想いを聞きました。
「私たちヤマタネは昨年 100 周年を迎えました。お米が注目をされている今だからこそ、100 年を迎えたヤマタネは"棚田"を皆さんと一緒に守りたい。そして、このイベントを企画しました。株主さんと田植え体験をする、世界初の株主優待だと思います。田植え、楽しかったですね! 皆さんにも楽しんでもらえたようで、うれしいです。お米のすばらしさも体感しながら、今日 1 日を皆さんと一緒に過ごすことができて本当によかったです。来年、再来年と続けていきたいですね」(河原田社長)

どろんこも、笑い声も、全部思い出
参加者の皆さんからも、たくさんの笑顔と感想が寄せられました。
「子どもたちのいい思い出になればと思い参加したのですが、来てよかったです。実際に田んぼに入って、苗を植えて......、本当になかなかできない体験ですよね。貴重な体験をすることができました。子どもたちも最初は怖がっていたけれど、楽しかったみたいです!」
「遠方に住んでいるので迷ったのですが、駅からバスの送迎があり、参加してよかったです! お米のありがたみも感じ、充実の 1 日でした」
「田んぼで思いっきり土(泥)の感触を楽しむことができました。雨だったけれど、逆に思い出にのこる 1 日になりました」
「棚田を実際に見ることができたのが、うれしかったです。あんなにきれいなんですね! 違う季節にも来てみたいと思いました。田植えも楽しかったです」
「自分が幼いころに祖父と田植えをして、とてもいい経験だったという記憶があって、息子にも経験してみてほしいなぁと思っていたんです。イベントの案内がきて、ぜひ親子で参加したいと応募しました。親子でいっしょに体験することができて、うれしかったです。もともと汚れるつもりだったし、雨は全く気になりませんでした!むしろ楽しかったです(笑)本当にいい機会になりました」
「よしえさんのおにぎり、とってもおいしかったです。おなかもいっぱいで幸せでした」
なかには、この日が記念日だというご夫婦も。
「今日が私たち夫婦の結婚記念日なんです。結婚記念日に植えたお米を秋になって収穫するのを今から楽しみにしています」

途中、雨が強く降ってきたり、足を取られてよろけたり、手をついて泥だらけになる場面も......。それもまた素敵な思い出になったのではないでしょうか。
この日にご参加いただいた株主の方は、9月の稲刈り体験イベントにもご招待していて、自分たちで植えた稲を収穫することができます。実りの秋が今から待ち遠しいですね。
